2017年1月22日日曜日

老舗デパートの某ブランド店での不愉快な対応について

大阪難波にある老舗デパート高島屋。去年の11月になるが、その中の紳士服売り場に、某有名国内ブランド店がある。それまでそのブランドを買ったことはなかったのだが、大学病院を去るときに、仲が良かった臨床検査技師が名刺入れをプレゼントしてくれたが、それがそのブランドだった。その名刺入れはもちろん今でもしっかり使っている。 

セーターの類も1万とか2万円ではない。着るものに無頓着で、普段はユニクロを着ている私でも(実は着させられているのでユニクロなんだかそうじゃないのかわからない)、一点豪華主義的にたまには有名ブランドを着たくなるものだ。 

そこで、せっかくだからと、ウン万円するリバーシブルのセーターを買ったのだ。 

そのセーターを着る機会は12月の一度しかなかった。着るにあたってはコーディネートというものが大切らしく(家内曰く)、仕事に行くズボンとは似合わないということで、プライベートな週末に切るべきもののようだった。 

それで一度しか着なかったのであるが、妻がたたもうとしたところ、裾にあたる部分が、別に何かに引っ掛けたわけでもなく、あたかも静電気がピッと走るように、ツツツーッとほつれてしまったのである。どう考えても製品の裁縫に問題があると思われた。 

それで年が明けてから、この高島屋の店にセーターを持ち込み、修理を依頼した。バーゲンで買った製品ではなく、定価で買っている。店員は、どういうシチュエーションでほつれたかを尋ねてくるわけでもなく、ただ事務的に「お直しには3000円ぐらいかかると思います」ときた。その時は家内と二人で持ち込んだのだが、もう少し「製品が悪いのではないか」ということを言えばよかったのだが、3000円程度ならば仕方がないかと、あまりコメントをしなかったのだ。 

先週、お直しが仕上がってきたということで、昨日、私一人で取りに行った。すると、いきなり5400円だと告げられ、バイク納車や会議が控えているので、そこは文句を言うことなく、現金で払って持ち帰ってきたのである。 

納車されたバイクに乗って自宅に持ち帰り、家内に見せたところ、激怒し始めた。というのも、持ち込んだ時にほつれた長さより、ずっと多くの部分に縫い合わせた形跡があるということ。さらに縫い合わせの技術が未熟なのか、ギャザーのようにシワシワになっており、これではリバーシブルとして使えなくなってしまっているということ。 

怒った家内はその店に電話した。すると、先ほど私が取りに行ったときに対応した店員がでたらしのだが、(ブランド品を信用して購入した立場からは)あきれた対応が判明したのである。 

まず、セーターのお直しということで、そのブランドが責任をもって裁縫していないということが判明した。あくまで「高島屋で購入したセーター」ということで、高島屋のお直し部門が担当したという。それは、高島屋の代表電話にかけたとき、電話対応スタッフが、最初にそう告げたようなのだ。店側もそれは認めた。 

本来であれば、これだけの高額なセーターであり、しかも日本を代表するアパレルブランドであり、その会社が責任をもって裁縫するべき案件であろう。高島屋はそのブランドの製法を知らないためか、リバーシブルで着ることができないような、目も当てられないへたくそなお直しに終始したのである。これは高島屋がどうのというより、そのブランドのスタンスの問題である。 

次に、店員はどういうシチュエーションでほつれたのか、それをしっかり聞き取り、クレーム処理として無料でやるべき案件、もしくは不良品として交換すべき案件ではないだろうか、という点である。高価な洋服が、ほとんど使っていないのにほつれてくるというのは、ありえない話である。しかも最初に提示した3000円台というお直しの値段から5000円以上という高額に変更されている。5000円あれば、普通のセーターなら買えてしまう。それこそユニクロだったら複数買えてしまうだろう。 

高島屋というのは月に100万円以上買うと、自宅まで無料で配送してくれるだけでなく、「コーヒー持ってきて」というと、届けに参上してくれるというではないか。上客へは神対応をするというのだ。私は上客ではないが、客の一人である。今回、家内が電話して改めて対応を求めると、高島屋として精査したうえ、我が家まで来てくれるというではないか。 

その店員が高島屋の社員なのか、それともそのアパレルブランドの社員なのかは不明である。しかし、高島屋とそのブランドの看板を背負って商売している以上、客の満足度を最優先にすべきではなかろうか。ブランド品を買うというのは、単に製品が優れているというだけを買っているのではなく、万が一のトラブルへの対応を含め、安心を買っているからである。