乗ってみるまではわからない、とは、まさにこのオートバイにぴったりの台詞である。YSP大阪東のスタッフによると、嘘か誠か、試乗した人の半分ぐらいが購入にいたっているというのだ。私もFZ1フェザーを買わなければ、こいつを買っていた可能性は95%以上と思われる。
まず、これまで運転したどのオートバイよりも人機一体感がある。これは何もヤマハの宣伝文句の受け売りではない。700cc2気筒エンジンを搭載し、800mmを超えるシート高であるが、スリムな車体もあり、足つき性は非常に良好だ。軽いため、立ちゴケする不安感はほとんどない。
事実、このバイクの重量は400cc単気筒のSR400と同等で、同じヤマハの400cc4気筒マシン、XJR400より20kgも軽いという。この、400ccクラスより軽いという事実が、このバイクの運動性能の高さを物語っている。
ライディングポジションは、XJR1300のような古典的ネイキッドと比較すれば、明らかに前傾が強いもの、また、ステップ位置は高く、マスの集中化に貢献している。この絶妙なポジションが、マンマシン一体感を強くしている要因である。前傾は古典的ネイキッドより強いものの、上半身の体重がハンドルに必要以上に加わるものではなく、上半身の自由度は高い。
リッターバイクに慣れた身からすれば、トルクの細さが気になるところ。発進時のクラッチミートは若干、慎重にならざるを得ない。しかし走りだしての低速トルクは必要十分であり、これも直ちに慣れることができる。ちなみにエンジン始動ボタンだが、右手の赤いスイッチを上にスライドするものであり、キルスイッチと兼用になっている。これはユニークだ。
走り出すと、まず気が付くのが「軽さ」である。上述したように400ccクラスより軽量であることももちろんだが、2気筒エンジンのスリムさや、軽量なデジタルメーター採用でステアリング周りの軽さもあいまって、あらゆるところに「軽さ」を感じるのである。それは交差点を右左折するときも、「よっこらしょ」という入力を必要としない。意識せずともセルフステアで舵を切ってゆく感じを実感できるのである。
加速については4気筒とは違うトラクションを感じる。すなわち、後輪で大地を力強く蹴って加速するという感じが強い。先ほどの軽さと表裏一体のようなもので、高速のクルージングに移行するときには地に足の着いたような、逆に重量感を増すのである。
メーターはフルデジタルであり、ちょっと慣れが必要だろう。ただ、ユニークな装備にECOインジケーターがある。各ギアで適正なスピードに入ったとき、ECOという文字が浮かび上がる。常に表示されるように走れば、おそらく燃費も良好であろう。
その秀逸な素性とは裏腹に、ニュートラルから1速に踏み込むときの「ガシャン」というショックは、ちょっとデリカシーにかける。「男カワサキ」ではないので、このあたりはヤマハならではの優雅さをかもし出して欲しかった。
近畿道に並行する幹線道路では、水を得た魚のようなハッスル振りを遺憾なく発揮できる。ブレーキ性能も上々で、一切の不安なく信号で停止できる。さすがにABSを評価するシチュエーションにはいたらなかった。
ヘッドライトはカワサキZシリーズにみられるように、今流行の、従来のモデルに比べて低い位置に取り付けられ、メーターのその先に何もないように見える。ライトの上には後付のバイザーやミニカウルを取り付けるためかネジがむき出しになっており、風と戦うためにはぜひともバイザーをつけて走りたい。
私の乗るFZ1フェザーのような排気量1000ccクラス(リッターバイク)との差を実感するには短い試乗であったが、それでも400ccとリッターバイクの中間的な性能を感じることができた。63馬力という出力は、万人向けの扱いやすさが最大の特徴で、日常で使い切ることができる性能だろう。その点で、MT-07のライバルはホンダNCシリーズだ。しかし、NCシリーズが四輪自動車フィットのエンジンを半分にぶった切ったエンジンをベースにしているのに対し、エンジンそのものから新設計のMT-07は、生まれ方が違う。これがヤマハ流の回答だ。
正直、コイツがセカンドバイクであったらと想像するとワクワクする。そんなことは、あまり考えないでおきたい(笑)
ライディングポジションは、XJR1300のような古典的ネイキッドと比較すれば、明らかに前傾が強いもの、また、ステップ位置は高く、マスの集中化に貢献している。この絶妙なポジションが、マンマシン一体感を強くしている要因である。前傾は古典的ネイキッドより強いものの、上半身の体重がハンドルに必要以上に加わるものではなく、上半身の自由度は高い。
リッターバイクに慣れた身からすれば、トルクの細さが気になるところ。発進時のクラッチミートは若干、慎重にならざるを得ない。しかし走りだしての低速トルクは必要十分であり、これも直ちに慣れることができる。ちなみにエンジン始動ボタンだが、右手の赤いスイッチを上にスライドするものであり、キルスイッチと兼用になっている。これはユニークだ。
走り出すと、まず気が付くのが「軽さ」である。上述したように400ccクラスより軽量であることももちろんだが、2気筒エンジンのスリムさや、軽量なデジタルメーター採用でステアリング周りの軽さもあいまって、あらゆるところに「軽さ」を感じるのである。それは交差点を右左折するときも、「よっこらしょ」という入力を必要としない。意識せずともセルフステアで舵を切ってゆく感じを実感できるのである。
加速については4気筒とは違うトラクションを感じる。すなわち、後輪で大地を力強く蹴って加速するという感じが強い。先ほどの軽さと表裏一体のようなもので、高速のクルージングに移行するときには地に足の着いたような、逆に重量感を増すのである。
メーターはフルデジタルであり、ちょっと慣れが必要だろう。ただ、ユニークな装備にECOインジケーターがある。各ギアで適正なスピードに入ったとき、ECOという文字が浮かび上がる。常に表示されるように走れば、おそらく燃費も良好であろう。
その秀逸な素性とは裏腹に、ニュートラルから1速に踏み込むときの「ガシャン」というショックは、ちょっとデリカシーにかける。「男カワサキ」ではないので、このあたりはヤマハならではの優雅さをかもし出して欲しかった。
近畿道に並行する幹線道路では、水を得た魚のようなハッスル振りを遺憾なく発揮できる。ブレーキ性能も上々で、一切の不安なく信号で停止できる。さすがにABSを評価するシチュエーションにはいたらなかった。
ヘッドライトはカワサキZシリーズにみられるように、今流行の、従来のモデルに比べて低い位置に取り付けられ、メーターのその先に何もないように見える。ライトの上には後付のバイザーやミニカウルを取り付けるためかネジがむき出しになっており、風と戦うためにはぜひともバイザーをつけて走りたい。
私の乗るFZ1フェザーのような排気量1000ccクラス(リッターバイク)との差を実感するには短い試乗であったが、それでも400ccとリッターバイクの中間的な性能を感じることができた。63馬力という出力は、万人向けの扱いやすさが最大の特徴で、日常で使い切ることができる性能だろう。その点で、MT-07のライバルはホンダNCシリーズだ。しかし、NCシリーズが四輪自動車フィットのエンジンを半分にぶった切ったエンジンをベースにしているのに対し、エンジンそのものから新設計のMT-07は、生まれ方が違う。これがヤマハ流の回答だ。
正直、コイツがセカンドバイクであったらと想像するとワクワクする。そんなことは、あまり考えないでおきたい(笑)
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