今回、ハンドル右側にバッテリーから電源が供給されるUSB電源「DCステーション」を装備したことに加え、アクションカメラGoProのLCDバックモニター(液晶画面)を手に入れましたので、その使い勝手とともに、ツーリングをレポートしたいと思います。
私のレイダーのハンドルには、すでにKAIHO製のナビゲーションシステムが装備されており、そこに加えてのDCステーションでした。ナビは専用のステーを介して取り付けてありますが、ハンドルにもはやGoProを取り付けるスペースがほとんどありません。無理に取り付けようとしますと、GoPro本体の角度の設定がややこしくなったり、取り付け部品の大きさもあって、余裕がなくなっているのです。
そこで、出発時には、GoProを下の写真のように右ウインカーステーに取り付けてみました。
お分かりいただけますでしょうか。ウインカーの上にチョコンと載っているのがビデオカメラGoPro HERO3 Black editionです。これで撮影したのですが、走行中は本体に手が届きません。やろうと思えばやれないことはないのですが、走りながらウインカーあたりを触るということで、バランスを崩すことになり、非常に危険です。しかも、どう取り付けても本体を水平に保つのが難しいのです。
このあたり、WiFiでリモート操作するリモコンがほしいのですが、それは今後の検討課題としました。
この状態で8時40分にガレージを出発し、阪神高速を経て中国池田インターから中国自動車道に入りました。途中、携帯電話を自宅に忘れてとりに戻って15分ぐらい損しましたが、10時10分に西宮名塩(にしのみやなじお)サービスエリアに到着しました。
ここでGoProが斜めに取り付けてあるのが判明しましたので、移設を考えました。ハンドルそのものはやはり余裕がないようですが、ナビを取り付けてあるステーに付けられないかと思いつきましたところ、ナビを左に1cmぐらいずらしますと、余裕を持って取り付けることができました。
USB電源コードも確認できますでしょうか。左側から見ると、こんな感じです。ナビとも干渉していません。
唯一のデメリットが、LCD画面がナビに隠れてしまう、ということです。下の写真ではわかりにくいですが、左手前にあるのがナビです。
このあと、高速道路走行中にGoProの電源を入れようとグローブ越しに押してみるのですが、ボタンを押しているという感覚がグローブからは伝わりにくいのですが、それでも電源が入らないことは通常ありません。ところが何回もチャレンジしても一向に電源が入りません。
しかたなく、70キロ先の安富パーキングエリアに停まり、直視下で電源ボタンを押しますが、やはり電源が入りません。故障したかと思いきや、いったんバッテリーをはずして再度入れなおしたところ、きちんと電源が入るようになりました。
GoProはHERO3まではトラブルが多いようです。また、使用中に熱を帯びてくると動作が不安定になるのもHERO3の特徴のようです。HERO3+やHERO4では、そういうバグ的な動作不安定がだいぶ解消されていると聞いています。それでも、今回の後半は、ずっとモニターで前方の景色を映しながらGoProを見守りましたが、トラブルなく進めました。
さて、実は今回のツーリングも出発時に目的地を決めていないという、いつもながらの私の風見鶏的ツーリングなのですが、できれば鳥取砂丘まで行きたいと思っていたのです。私は47都道府県すべてに行ったことがあるのですが、県庁所在地で唯一、足を踏み入れていないのが鳥取市なのです。宿泊したことがない県庁所在地でしたら、青森市とか福井市、佐賀市などいくつかありますが、足を踏み入れたことがない、というと鳥取市しかありませんでした。
それもあって、私の中での最後の秘境県庁所在地、ということで心の奥で鳥取市に行きたかったのです。今回は気ままなソロ・ツーリングですから、思い切って行くことにしました。
当初は鳥取自動車道を使って一気に鳥取砂丘を目指すつもりでしたが(それも自宅を出発してからのスケジュールです)、兵庫県宍粟市(難読市名:しそうし)の山崎インターチェンジを前にして、ここで降りようと思ったのでした。
宍粟市を南北に貫く国道29号線を北上します。すでに鳥取市90kmという標識があり、あとは鳥取を目指すだけになります。昨年にいちど氷ノ山(ひょうのせん)に行こうと予定を立てただけで実現できなかったのですが、その時の知識が土地勘に役立ちました。
兵庫県もかなり山深いですね。宍粟市は平成の大合併で誕生した新しい市ですが、中心市街地といえば、この旧・山崎町に相当するのでしょうか。初めての場所なのでよくわかりませんが、合併した後の一体感は醸成されているのか心配になります。旧町村が合併した新市は、郡が市に変わっただけのような感じがするのですが、違いますでしょうか。
され、そんなことを考えながら走っているうちに、最初の道の駅みなみ波賀(はが)に到着しました。この駐車場は奥が若干下がっており、それに気づかずに前から駐車してしまうと、後ろに取り回すときに一苦労しそうです。ヘビー級のレイダーでは、路面がちょっと斜めになっているだけでも、とても非力な私の力では上りを押すことができません。
多少の土産を買った後、すぐに出発します。鳥取県境が近づくにつれ、路肩の積雪が増えてきました。県境の新戸倉トンネル手前の除雪ステーションにレイダーを停めてみました。雪解け水でのスリップが怖いです。
鳥取県に入り、またまた道の駅です。道の駅若桜。若桜と書いて「わかさ」と読むようです。国道を挟んだ反対側に夢豆庵という洋食屋さんがありましたので、ここで鹿カレーを食べました。実は先ほどの道の駅みなみ波賀で、ジビエカレーというレトルトカレーを土産として買いました。野生動物の肉をジビエ肉といいますが、その鹿肉が入っているそうです。鹿肉はちょっぴりクセがありますが、カレーとはよく合うようですね。おいしくいただきました。
この道の駅でも土産を買いました。鳥取に来たということで20世紀梨を買ったのですが、シーズンでなくて不安がありましたが、帰宅後、その不安は見事に適中してしまいました。2個500円でしたが、2個とも虫が内部でわいていたのです。これには参りました。うち1個は虫食い部分を避けて食べてみましたが、ちょっと寝ぼけた味でした。
さて、いよいよ鳥取市に入ります。鳥取市街地を避けるように、国道29号は立派な外環道路として市中心部の西側を北上します。鳥取市は県庁所在地ですが、比較的小さな都会といった感じでしょうか。郊外にはすぐに田畑が広がり、国道29号周辺はロードサイド型店舗もさほど多くなく、日本の他の都市とは異質な感じがします。市中心部の高層建築が遠くからも見え、中心市街地からどの方角にいるのかが、よくわかる感じがします。
15時ちょうどに鳥取砂丘に到着しました。鳥取砂丘ジオパークセンター前の駐車場に停めましたが、バイク駐車料金は200円です。四輪は500円のようです。
さっそく鳥取砂丘に向かって階段を登ります。こんな注意書きがありました。あと、犬も連れて行けますが、放し飼いはもちろん禁止、フンも持ち帰るよう注意書きがありました。
階段を上ると見えてきました。これが鳥取砂丘で、向こうに見えるのは日本海です。
ちょっと前に、Google Mapで鳥取砂丘の規模を把握していましたので、実物を見て「なんだ狭いじゃないか」とは感じませんでした。あくまで砂浜の一環であり、決して砂漠ではないのですから、広さには期待していません。それでも、砂紋ガ延々と続く様子、風が吹いてきて砂が地面すれすれを飛んでいく様子は、砂丘ならではの自然を感じました。
海の見えるところまでは10分ぐらい歩いていくのですが、砂の坂を上るのは大変ですね。2つ上の写真がその坂で、それを上りきると海が見えてきます。
観光らくだもいましたが、遠くからでよくわかりませんでした。
帰りは高速道路で一気に帰宅します。当初は帰宅予定時刻を18時に設定していましたが、それは無理なので、できるだけ早くたどり着けるインターチェンジから乗ることにします。鳥取インターがそれで、鳥取自動車道をはじめて走ることになりました。
行きの西宮名塩SAと帰りの加西SAで給油しましたが、レイダーの燃費はなかなかです。行きがリッター19.07km、帰りがリッター24.80kmという結果でした。後者は、ほとんど渋滞なく、高速道路主体の使用法でたたき出した数字です。
帰宅は19時55分となりました。
★本日の走行距離: 484.1km
・・・というわけで、旅行記はここまでにして、レーダーのツーリングマシンとしての性能を評価してみたいと思います。今回の一日ツーリングで見えてきたことがありますので、それとあわせての評価となります。
私はレイダーを、「もちろんツーリングも可能だが、それよりは都市部で周りに見せびらかすように走るバイク」と捉えています。つまり、「レイダーでどこを走りに行くの?」と考えた場合、一般的なツーリングコースを思い描きにくいのです。ワインディングロードでもなく、海辺のシーサイドラインでもありません。行くところといえば、「都会に決まっているだろう」と言われそうなぐらいです。
それは乗車ポジションに現れています。高めのハンドルとフォワードコントロールからなる「弓なり」のポジション。身長165cmの私にとって、このポジションは決して快適とはいえません。しかし今回の高速道路利用において、レイダーのポジションは2通りある、と考えるにいたりました。
右足のブレーキ操作と左足のギア操作を確実にこなすには、シートの前よりに乗車することが必要になります。混雑した都市内を走行するときのデフォルトポジションと言ってもよいでしょう。
一方、ペダル操作がほとんど不要となる(それなら踏み込んでクルーズコントロールがほしい!)高速道路の巡航では、シートの後ろより、リアシートにもたれかかるぐらいの位置に座り、腕も伸びきる姿勢が意外とぴったりとします。しかし、実際にはこの姿勢は長距離はつらいです。そこで、かかとをステップに乗せ、いかにも!というポジションで乗ることになるのですが、私の場合、これがしっかり決まるのです。
このように、レイダーをツーリングに用いる場合、各自が自分に合った、そして疲労の少ないポジションを見つける必要があると思います。
次に積載性についてです。ノーマルのままのレイダーでは、積載性は限りなくゼロといえます。リアシートに荷物をくくりつける程度しかできないでしょう。そのため、スタイルを損なわずに積載能力を上げるには、サドルバッグの登場になります。
サドルバッグを取り付けるにあたり、タイヤや駆動系にバッグが干渉するのを防ぐため、サドルバッグサポートは必須となります。また、その上部に取り付けるレールあるいはハンガーと呼ばれる部品も、種々のバッグをスタイルを損なわずに取り付けるには必須となります。私のレイダーには、この状態に加えて、左側に容量26リットルのサドルバッグ(デグナーNB-42)を、右側にはマフラーと干渉しない10リットルの小さなサドルバッグを取り付けています。これで容量は36リットルが確保でき、おそらくこの状態で2,3泊のツーリングは可能になると思います。
とはいえ、それはあくまでビジネスホテルなどの宿泊施設に泊まるという前提での話です。キャンプツーリングであれば、やはりシート上にくくりつける必要があるでしょうし、タンデムですとほとんど不可能なレベルかもしれません。
というわけで、レイダーの積載とほぼ同一のハーレーダビッドソンXL883Lで行く泊まりのロングツーリングも、いまから楽しみです。
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