医師は患者さんを診察するに当たり、聴診や打診などと共に問診をします。いつから、どんな症状が出ているか、や、過去にかかった病気(既往歴)は何か、等々聞き出すのです。重要な問診に、薬を飲んでいるか、常用薬はあるか、あるとしたらそれは何か、です。しばしば、患者さんが訴える症状が薬の副作用で出ていることがあります。それを聴取することは非常に重要です。
たとえば、急激に起こる皮膚の病気で、致死率も高いスティーブンス・ジョンソン症候群という病気があります。この病気は、ウイルス感染で起こることもありますが、抗てんかん薬や、一般の方でもかぜの時に服用することもある解熱鎮痛剤で起こることもあります。
ある症状をみたときに、医師はその原因を考えなければなりません。もちろん、多くのガン、あるいは膠原病や間質性肺炎のように原因が明らかでないものもありますが、肝硬変ならば肝炎ウイルス(B型肝炎やC型肝炎)ではないか、心筋梗塞ならば高血圧や糖尿病、肥満といった生活習慣との関連を疑う、などです。
ヒトに起こる病気を考えたとき、一般的に若いヒトに重篤(じゅうとく)な病気は多くありません。若いヒトの死因の上位は自殺か悪性新生物(がん)が占めています。一方で遺伝子が関係する病気は、子どもの頃から発生します。筋肉がどんどん弱くなってくる筋ジストロフィなどがあります。そのような病気をのぞけば、生来(せいらい、生まれてから)健康な10代の女性が、ある日を境に重大な神経疾患になることはほとんど考えられません。
その意味では、子宮頸がんワクチンというのは異例ずくめだと思います。ワクチンを接種した日を境に、その後の少女たちに起こる奇怪な症状をどう説明したらよいでしょうか? 二人と同じ症状がないように思えます。症状は多岐にわたり、高次脳機能障害、視覚障害、運動障害、疼痛、錐体外路症状など、です。もし、男女差がないのであるとするならば、男子にも同じ症状が見られて良いと思いますが、日本では違うようです。
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