2017年12月24日日曜日

リニア中央新幹線に関する連続ツイート

HPVワクチン推進雑誌Wedgeを発刊し、原発再稼働とセットでリニア中央新幹線を建設するJR東海。だから東海道新幹線には絶対に乗らない。東京大阪間の移動は飛行機か高速バス、あるいはクルマと決めている。

HPVワクチン推進雑誌Wedgeを発刊し、原発再稼働とセットでリニア中央新幹線を建設するJR東海。今後も東海道新幹線に乗ることはなく、リニア中央新幹線にも絶対に乗らないだろう。25kmもの南アルプストンネル走行中に巨大地震に襲われたら、おそらく永遠に地中から出られない。

原発の安全神話が崩れたように、リニア中央新幹線の安全神話もいつか必ず崩れる。これ以上の高速交通に何を望むのか? コンコルドが夢と消えたように、リニア中央新幹線も消えると思う。長大な鉄路だけを残して。

リニア中央新幹線。東京名古屋間のトンネル工事で掘削される土砂の量は諏訪湖の体積に匹敵するという。すでにリニア山梨実験線でも水枯れが大問題となっており、南アルプスをぶち抜いたら、天竜川や富士川水系に多大な影響を与えることは論を待たない。

リニア中央新幹線。東京名古屋間の86%がトンネルか地下であり、山間部でも遮音壁のために乗客が風景を楽しむ余裕は皆無に等しい。乗りたい人は乗ればいいが、インスタ映えする写真を撮る機会があるとすれば、505km/hの最高速度を示す表示だけではないだろうか。

JR東海はリニア中央新幹線を作る理由として、東海道新幹線の輸送力に限界がきたからという。しかし平日も入れて平均利用率60%ほどなので、4割ほどが空席である。それを言うなら、2階建て車両を導入するなり、朝晩1便ずつ増便したりと、できることはいくらでもある。

リニア中央新幹線が大阪まで延伸したとすれば、6千万人を擁する巨大メガロポリスが出来上がるとJR東海はうそぶく。高速道路でもそうだが、2点間をつなぐ交通網ができるときに、誰も東京一極集中のストロー現象を言い出さないのはなぜ。

東京湾アクアラインも失敗プロジェクトだと思う。当初の予定より通行料をぐっと抑えて今の交通量が維持されている。しかしバカバカしさから言ったらリニア中央新幹線のほうがはるかに上。JR東海という一民間企業というより国策プロジェクトなので、その罪はあまりに大きくなるだろう。

リニアとセットで原発再稼働を推進するJR東海を利することは一切したくないし、HPVワクチン推進雑誌Wedgeの表紙すら見たくないから東海道新幹線には乗らない。東京大阪間は羽田伊丹ならJAL、成田関空ならJetstarかPeach。沿線上に用事のある時はクルマかバイク。問題ない。

2017年12月13日水曜日

イタリアを旅しました(書きかけ)

2014年のイギリス・ロンドン、2016年のスウェーデン・ストックホルムに続き、今年の休みはイタリアを旅することにした。昨年までは夏休ということで7~9月の3か月だけに長期休暇が認められていたが、今年からは一年中、好きな時に休暇を取る制度に変わった。それで、旅費・航空運賃も安く済む11月の後半にイタリア旅行に行くことにした。ちなみに団体旅行というのは、実は今回が初めてである。

アラブ首長国連邦のエアラインであるエミレーツ航空には初搭乗。iceと呼ばれるマルチメディアシステムは映画や有名ミュージシャンのアルバムなどが見放題。たとえばビートルズならばオリジナルアルバムすべてのほか、独自のベストセレクションも視聴できる。








































2017年11月12日日曜日

三菱アウトランダーPHEVに2日間、試乗

なにかと評価の高い三菱アウトランダーPHEV。先日、近くのディーラーに試乗したいと申し出たら、後日になるが2日間も貸してくれるというではないか。この土日と、コイツでロングツーリングに行ってきたので少しだけレポートしたい。

結論から言えば、財布にやさしくなるかと言えば(ランニングコストのメリット)それほどでもない。メーター上のオンボードコンピューターが表示した最終的な燃費は17km/Lほどである。しかし、驚いたのはレイダークルーズコントロールなどの最新機能とPHEVならではの静かな走りの醸し出す、疲れ知らずのロングクルージングである。一気に200㎞を走破しても、なんら疲れを知らない。私の乗るメルセデスベンツCLK240とくらべて、少なくとも3分の2未満の疲労度なのだ。



今回は給電を経験するチャンスがなかったが、100%電気自動車への移行期としては、優れた乗り物であると実感した。また、大柄なSUVであるにもかかわらず非常に運転しやすいクルマだと思った。100点満点で採点すれば、85点ほどになるだろうか。

各種ボタンがセンターコンソール上にあるが、使い方の説明を受けてもイマイチ呑み込めず、最初はノーマルモード(EVモードでもなければ充電モードでもなければバッテリーセーブモードでもない)で走ったところ、全くエンジンは回らず(走行中は音が変わることはほとんどわからない)ずっと電気自動車モード(EVモード)のまま。そのまま何キロ走れるかとみていると、高速道路が主体で42キロ地点までエンジンがかかることなく走れた。カタログ上の60kmには到達できず。

この2日間を通して実感したのは、高速道路はモーターをフル回転するので電気を消費するだけで、街乗り・一般道では低中速でエンジンブレーキと同時に回生ブレーキとして発電するので、より航続距離が長いという。つまり、高速ほど燃費の良い内燃機関(ガソリンエンジン、でディーゼルエンジン)とは逆なのだ。

ボタンを駆使して、高速道路では発電モード(エンジンがかかる機会が多い)で、一般道ではEVモード(エンジンは全くかからない)で、山岳路ではシフトをBレンジにして回生ブレーキを逐一動作させる走りにすべきということが理解できた。しかし、ユーザーによってモードの選び方は千差万別で、どれがベストかというのはないという(ディーラー担当者による)。

2017年11月9日木曜日

【東京モーターショー2017】ホンダ・モンキー125

惜しくも生産中止となったホンダモンキーが、125cc版となって登場。私も2002年型のイエローに乗っていたので、125ccとはいえ復活に安堵している。8月にアドレスV125を知人に売却し、NMAXを買ったのだが、もしいま買っていなかったら、おそらくこっちを買ったであろう。スクーターの積載性も魅力だが、125ccとなったモンキーの走破性に期待したい。


私のモンキーもイエローだったのだが、モンキーには黄色がよく似合う。LEDヘッドライトやディスクブレーキ、アルミホイールなど、現代的な装備もすべて揃っているようだ。さすがにハンドルは折りたたみ出来ないと思うがどうだろうか。所有する喜びもひとしおのモンキー125だ。

2017年11月8日水曜日

【東京モーターショー2017】三菱の新型SUV、エクリプスクロス

本当のところ、これまでSUVというジャンルの車には興味のかけらもなかったのだが、実は現在、三菱アウトランダーPHEVに注目している。ほぼ電気自動車であり、エンジンはほとんどのシーンで発電用であり、高速でのいざという時のためにだけエンジンが駆動するというのは、フル電気自動車への移行期にあって、なんとも正統的なポジションではないか! そこで、よりスタイリッシュで来年3月に発売される三菱エクリプスクロスにさらに注目している。



当初はガソリン1.5Lターボエンジンのみのラインナップであるが、現在のところディーゼルやPHEVの予定は、モーターショーで説明していたスタッフにも予定が知らされていないという。もちろん、その可能性を否定はしなかったが。直線を基調としたエッジのきいた4ドアで、それをSUVクーペと銘打っている。



室内に目を向けると、センターコンソールまわりのデザイン性は、直線基調の外観とともにデザイン性が高い。シフトレバーの手前にタッチパッドコントローラーがあるのも特徴だが、この部分の取ってつけたようなデザインだけが残念だ。


外観では、国内向けアウトランダーでは見送られた、LEDデイタイムランニングライトが、ヘッドライト下で点灯しているのがおわかりいただけるだろうか。



2017年11月7日火曜日

【東京モーターショー2017】ヤマハ・スターベンチャー評

ホンダ・ゴールドウイングと並ぶ、今回の個人的な二輪大本命、ヤマハ・スターベンチャー。私の乗るXV1900CUレイダーやXV1900Aをベースにした1854ccV型空冷2気筒エンジンを搭載している。ベースが足つき性のよいアメリカンであり、これなら私も気負いなく乗れるのではないかと、かなりの期待を抱いていった。


結論から言えば、これならゴールドウイングを購入すると思った。その理由は、無理にアメリカンを「フルドレス」にしてトランスコンチネンタル(大陸横断)仕様にしてしまう理由が見いだせないのだ。言い出せばきりがないが、たとえばリアスタイル。デザイン性を一切感じさせない、取ってつけたようなメッキのハリボテ風。スタイルを創るという矜持を全く感じさせない。


その中で、ゴールドウイングに勝るかもしれない点を見出そうとすれば、ステップボードの装備ぐらいだろうか。ヤマハのスタッフに「シフトペダルはシーソーペダルじゃないんですね?」と突っ込むと、シーソーペダルの意味を理解していなかったのにはズッコケたが。訊けば、レイダーよりシート高は低くなり、足つき性は向上しているという。もしそれが真実であれば、多少のネガに目をつぶっても、こっちを選んでしまう可能性がある。




2017年11月6日月曜日

【東京モーターショー2017】新型ゴールドウイング

ホンダの旗艦、新型ゴールドウイング。来年4月にも発売されるという。ホンダの担当者と10分以上立ち話(質疑応答)した。これまでGL1800と呼んでいたが、これからもペットネームでそのように呼んでもらって構わないとのこと。従来型は足つき性が厳しかったが、私の身長(160cm台)で大丈夫かといえば「全く問題ない」とのこと。現時点で明言できること、明言できないことがあるらしく、一部の質問には答えてもらえなかったが、排気量は従来モデルとほぼ同等ながら、エンジン形式もSOHCもDOHCか、燃費の向上も含め、「だいぶ変わっている」という。重量さえ「だいぶ変わっている」とのこと。電動スクリーンの上下幅については「わからない」という。全幅については「スリムになっている」という。台座の上に鎮座していて一般客は跨ることができなかったが、長距離ツーリングにはこれ以上ない相棒になってくれることだろう。正直、いつか買うつもりでいる。




これまでのバガースタイルF6Bの後継がこの「ゴールドウイング」で、トップケースのついたモデルが「ゴールドウイング・ツアー」という名称になるという。タンデムも少なくないので、やはり「ツアー」が本命だろうが、シンプルなバガースタイルも十分気になる存在だ。重心位置が低い分、走りに期待できる。前輪のダブルシュッシュボーン・サスペンションの走りも大いに気になるところ。もちろん、減速時の沈み込み(ノーズダイブ)も無いという。


このモデルのライバルは何か? それはハーレーダビッドソンのウルトラではなく、BMW K1600GT/GTLあたりだと思う。ちょうどK1600GTのバガーモデルも出たところだし、直線的なデザインにも共通したものを感じる。フルドレスのゴールドウイング・ツアーであれば、たとえ軽量化されたところで、総重量は400kgほどになるのではないかと推測する。そう考えると、K1600GTLの351kgという車重は有利に働くのではないだろうか。ゴールドウイングを購入する時期が来た時には、ぜひともK1600GTLと比較検討してみたい。

2017年10月21日土曜日

先月の職場ツーリングの報告をします

9月の週末2回目は、またまたツーリング。その前の週は九州ツーリングだったので、2週連続のDAEGでのツーリングとなる。スポーツスターやレイダーでは、職場の同僚についていくことができなかったりして、このツーリングではDAEGしか選択肢がないのだ。しかも今回のルートは私に一任されており、昼食の場所も任されていた。

目的地だけは決まっていた。福井市の西側、日本海に面した高台にあるグリーンフィールドクラブ越前パラデシア(GFC越前パラデシア)である。ここはうちの職場が法人契約している保養所らしく、安価に利用できるというもの。

そして今回のツーリングには意義がある。気づけば私は47都道府県のほとんどで宿泊したことが分かった。もちろん、すべてに足を踏み入れたことはある。この前の週の九州ツーリングで佐賀県での宿泊を制覇していた。残すは福井県と滋賀県の2県であり、今回のツーリングが福井県での宿泊をクリアすることになるのだ(この翌週、滋賀県も制覇し、47都道府県すべて宿泊を制覇した)。

さて当日。第二京阪道の京都方面、京田辺本線料金所で、いきなり四輪3台と二輪4台がミスコース。私を含む3台は正しい側に。原因は、今年になってから開通した京奈和自動車道城陽JCTまでの新しいブースに入ってしまったこと。久御山JCTに行くべきだったところを間違えてしまった。たしかに間違いやすい。このあと、係員を呼んで説明を受けた。


四輪3台、二輪9台の12人が参加。このように、出発しょっぱなから車組と一部バイク組がはぐれてしまい、滋賀県高島市の道の駅ではぐれた面々の到着を待つ図。


ツーリング定番のマキノ高原のメタセコイア並木。これだけ葉が生い茂ってしまうと、逆にフォトジェニックさが減ってしまう。紅葉の季節に再び訪れたい。


福井県敦賀市の日本海さかな街にある海鮮レストラン、ますよね。あぶり海鮮丼Aは1,400円也。より高額なカニ丼2,700円他あるが、ここでは1,000円クラスにとどめて正解だと思う。前回来た時2,700円のどんぶりはコスパが悪かったので。


福井県敦賀市から越前市(旧・武生市)へ。「越前市」などというバカバカしい市名に驚く。隣に「越前町」や「南越前町」もあるのに。。。


職場ツーリング。バーベキュー用の肉を買うために、武生市の(越前市というバカ市名は使いたくない!)野村精肉店で一同停車。今回の二輪組にはNinja250が2台、TMAX530、ZRX1100、CBR600、GPZ750、Ducati Monster、RVF、私のdaegの9台が参加。うち女性2台。


宿泊は、グリーンフィールドクラブ越前パラデシア。リゾート気分あふれる施設だ。出発前にバイク組が勢ぞろい。初日の途中まで、GPz750も参加していた。


レインボーライン山頂公園からの眺望。手前が三方五湖最大の水月湖(すいげつこ)、奥が三方湖。三方湖はここからは干潟のように見えたが、このあと近寄ってみると、水草が繁殖していると思われた。


2日目の昼食は、福井県小浜市のインド・ネパール料理店、スパイスタウン小浜店。レインボーラインを出発するときに電話で予約したら、11人分の席を確保してくれていた。13時ごろの入店時、他のツーリング客など結構多くのお客さんが出てきたが、ここはお勧めできるお店だと思う。写真は「おすすめランチ」1,000円。大きなナンとドリンクが付く。野菜カレーも手抜きなどなく、しっかりコクがある。辛口を選んだが、日本人に合わせているのか、それでもまだまだという感じだ。チキンも柔らかく味も染み渡り、かつてないほどの満足感だ。最後にサービスとしてアイスが提供されたのはすごくポイント高い。なお、チーズナンがつくセットを注文した仲間は、大量のチーズと格闘し、食べきれない者も続出していた模様。この辺りを訪れるときには必ず再訪したい店である。


解散場所、京都府南丹市美山町・道の駅美山ふれあい広場。牛乳工房のソフトクリームを食べる予定だったが、昼食をとった小浜市のインド料理店がサービスでアイスクリームを出してくれたので、ちょっと食べる気にならず。それでも食べている仲間もいたが。


私の走行距離は533kmだった。1日目は湖西バイパスから琵琶湖畔を北上したが、琵琶湖を間近で見たのは初めてという関西人もいて、面白かった。


2017年10月20日金曜日

先月9月上旬の九州ツーリングを報告します

先月9月の最初の土日、実は九州にカワサキZRX1200DAEGを駆ってソロ・ツーリングに行ったのだ。その報告をしていなかったので、遅まきながら報告したい。

翌月にNMAXで甑島ツーリングを敢行したのだが、なぜその前に同じ九州に行ったのか? それには深い理由がある。その理由を全てここで書くことはできないのだが、Instagramからの写真の転記と合わせてレポートしたい。

連休でもなんでもなく、カレンダー通り、土日の休みを利用して九州北部ツーリングとなった。完全に陸路で行くのは疲れるので、大阪南港からの大洋名門フェリーで北九州市の新門司港にわたる。大阪南港は9月1日金曜夜の19時50分発だ。

大阪の海は悲しい色やね♪ レイダーで行く予定だったスターミーティング九州会場。前日にレイダーにトラブル発生で、今更フェリーも宿もキャンセルするわけにいかず、DAEGで九州へ。



フェリーが21時に明石海峡大橋を通過。展望デッキは撮影する人々でにぎわう。


新門司港に到着。ライダーたちは下船準備に忙しい。車両甲板ではこのように、二輪車は巨大なトレーラーやトラックに挟まれた位置に、進行方向に対して横になる向きに置くことになる(フェリー会社により異なる)。ギアは必ず1速に入れ、サイドスタンドで立てる。東日本大震災での宮城県内のバイク店で、このように1速に入れてサイドスタンドで立てていた店では、バイクの転倒の多くが免れたという。センタースタンドでは揺れに弱い。今回の九州行きでは、このようにタンクバッグとシートバッグ、それにシート下の3つの収納スペースで乗り切った。


九州上陸後、最初に向かったのは博多の長浜ナンバーワン。午前中で客もまだ一人だけ。チャーシュー、ワンタン、高菜、煮卵などすべてが入ったスペシャルラーメン980円。麺の湯で加減はもちろん?固くして。本場だけあって、わずかに豚臭いのと、想像していたほど細麺ではないという印象。もちろん旨い! 替え玉一つ110円を加えてあっという間に完食。


初めてきた唐津の街。鏡山からの眺望はなんども写真で目にしたことのある景色。虹の松原の向こうは玄界灘だ。



九州ナンバーのXSR900と駐車場で並んだ。伝統あるSRの名称にXを付けた、ネオクラッシック・バイク。基本はMT-09だから、速くないわけがない、乗りやすくないわけがない・・・と思う。シートバックだけのシンプルな日帰り旅とみた。

佐賀県唐津市の加部島。その北端にある杉の原放牧場にて。向こうに見えるのは右が加唐島、左が松島。とてものんびりしたところだが、ここに至る道は軽自動車同士でもすれ違えないほどの狭さ。


同じく唐津市の鎮西町(ちんぜいちょう)にある波戸岬(はどみさき)にて。二輪車は100円、四輪は300円で、岬の近くまでこうして乗り入れることができる。なにやら恋人の聖地という記念碑があったが、私には関係ないことだ(笑


玄界灘沿いを西に進み、長崎に到着。実はここまでの福岡、佐賀、長崎の3県をバイクで走るのは初めてである。大分、熊本、宮崎には2015年のツーリングですでに走っているのだが、九州北部はいまだなかったのだ。平成の大合併で、九州本土側にもエリアが広がった長崎県平戸市。その市街地のある平戸島にある川内峠。挨拶でもするかのように、秋風が吹き抜けていた。


平戸島からさらに北西にある生月島(いきつきじま)へ。その西岸には、地の果てにふさわしい光景が広がっている。もうすぐ夕暮れ。生月島の西岸にある塩俵断崖に到着。


このあと、大バエ灯台を経て、ふたたび西岸の「ながさきサンセットロード」へ。この景色に会うためにカワサキをここまで走らせてきた。映画ジュラシックパークの世界を思わせる地の果て、生月島(いきつきしま)の西岸。道路でつながった日本の西の終わり。


オアフ島の東に、映画ジュラシックパークのロケ地となったキャニオンを見たことがある。生月島の西岸は、それを彷彿させる迫力のある断崖である。今回のツーリングの相棒、カワサキZRX1200DAEG。直前のトラブルでヤマハXV1900CUレイダーは来ることはかなわなかったが、旅の道具としてのDAEGの素性の良さ、頼もしさは想像を良い意味で裏切ってくれた秀逸なものだった。のんびり走るもよし、しかし随所にスポーツを織り交ぜたツーリングは、ネイキッドならではツーリング特性だが、DAEGはすべて乗り手の意思を裏切ることは無い。この動画のような、対向車さえない最果ての地でも、こいつとならどこでも行けるだろう。翌日はスターミーティングはあきらめ、有明海をフェリーで渡り、雲仙へ。こんなチャンスでもなければ、なかなか行くことができない、その先の日本である。




泊りソロツーリングのお楽しみは一人呑み。ホテル近くの焼肉店は臨時の早じまい。近くに適当な店はなく、くタクシーで鳥栖駅前(運転手さん曰く居酒屋口というほど居酒屋が多い)の「ひなっ子」へ。鳥栖だから鳥料理なのかと、いま思った次第。ここ人気店とみえ、大勢の客でにぎわっていた。広いカウンター席で生ビール×2、地元の酒×1に、フランス産鶏にルーツを持つ「みつせ鶏」の主な料理を食べて3,660円。ずいぶん安いと思ったが、あとでレシートを見たら、ビール一つ会計し忘れていたようだ。



宿泊地の鳥栖から長洲港に向かう途中、九州自動車道から一般道に降りてガソリンを補給したのは熊本県荒尾市のシェル。道の向こうに観覧車とジェットコースターが見え、本格的な遊園地のようだ。後で調べると、グリーンランドという遊園地のようだ。グリーンランドってあの、デンマーク領の世界一大きな島のことか?と思ったが、関係ないのであろう。ここは旅の通過点に過ぎないが、残りの生涯で再び通る可能性は限りなくゼロに近いと思う。それでも、この光景を目に焼き付けておくことが、ツーリングの意義でもある。


旅に出よう。急な予定変更も英知で乗り切る。雲仙に行くのに陸路しか思いつかなかった私には、まさか有明海をフェリーで渡るとは一昨日まで考えもしなかった。時刻表はいらない。長洲港に着いたらフェリーがちょうど出航してゆくところだった。

有明海を渡り多比良港まで向かう有明フェリーの乗り場、長洲港フェリーターミナル。ターミナルビルはとても秀逸なデザインだと思う。



45分の船旅は、750cc以上のバイクも含めて1,100円。私が次の船では一番手。ここでは出発前、あれこれ話かけられた初老のご夫婦がアクシストリートでのんびりしたタンデムのツーリングを楽しまれていた。景色や食べ物も楽しいが、人との出会いが最も印象深く記憶に残る。



43人の尊い人命が奪われた雲仙普賢岳の大火砕流。あれから20年以上の月日が流れた。このときの普賢岳の噴火でできた巨大な溶岩ドームが、今では「平成新山」と呼ばれていることをどれだけの日本人が知っているのだろうか。しかも長崎県の最高峰である。山肌は緑に覆われてきた。昭和新山よりも新しい、もっとも新しい日本の山。


全線で左回りの一方通行という仁田峠循環自動車道路の途中にある、仁田峠第二展望所からの眺め。山腹がすっかり緑に覆われた平成新山の姿。火砕流や土石流を発生させ、多くの人の命を奪った溶岩ドームと呼ばれていたころの面影は消えてゆく。。。



長崎自動車道・金立サービスエリア。さすがに雲仙から140kmもノンストップで走ると小腹が空いてきた。食べかけの串2本。手前がサガリ串600円、向こうが豚バラ串400円。帰りのフェリーでバイキングは止めて、これで早めの夕食終わり。


連休ではない、普通の土日をフルに使って九州ツーリングを敢行した。ひょんなことからDAEGで行くことになったが、都市からワインディング、高速道路までのあらゆるシチュエーションで楽しさ満載のDAEGの走り。荷物の積載性だけはベストとは言えないものの、シート下の積載スペースとあわせ、タンクバッグとシートバッグを搭載すれば、ソロでのかなりのロングツーリングもこなすということが理解できた。

最後に、なぜレイダーではなくDAEGで九州に行かなければならなかったのか。それは、9月3日に阿蘇・うぶやま牧場で開催されるヤマハのスターミーティングに参加するため、かなり前からフェリーや宿の予約をしていたのだが、出発の前々日、レイダーの車検が切れていたことが判明した。それでキャンセル料を取られるぐらいならと、レイダーの車検の手はずを整え、DAEGで行くことにしたのだ。カワサキ車でヤマハのイベントに行くのも気が引けるので、3日の日曜日はフェリーを使って有明海を渡り、雲仙を初訪問したのだが、結果的にはこれが素晴らしかったと思う。スターミーティングも思い出になるだろうが、なかなか長崎の半島まで出かけるチャンスはないと思った次第だ。

残りの人生はできるだけ多くの、冒険のようなオートバイの旅に出ようと思っている。その想いをなおいっそう強くしたDAEGの旅であった。

以上