2015年2月17日火曜日

アマチュア無線・広帯域アンテナを設置、交信成功

オートバイと並ぶ私の趣味、アマチュア無線。昨年秋からのマンション外壁工事のため(現在も一部の階で行われている)、この間、ベランダのアンテナを撤去していました。それもあり、最近は遠ざかっていたのです。

一般に大型のアンテナが必要な短波帯ですが、高い性能を求めて、奈良に来てからは短縮V字ダイポールアンテナを立てていました。ところがマンションの構造上、また危険防止のため、ベランダの外側に全体を出すことができません。ベランダに一部を引っ込ませた状態で設置していたのです。そのため、受信、送信のいずれの性能もよくありませんでした。また、大きなアンテナですので、物干しなどの邪魔になっていました。

それで、コンパクトだが複数の周波数帯で送受信できる、という矛盾する命題を解決してくれるようなアンテナを考えていたのですが、それがブロードバンド・アンテナ(広帯域アンテナ)です。あとで述べますが、アース(接地)が不要です。

マンションに適応したサイズのものですと、コメット社のHA750BかHA750BLとなりますが、後者は2m以上もあり、上の階に到達してしまいます。現実的には122cmと短い前者でしょうか。これらのネットでの評判をみますと、受信はまあまあですが、とにかく送信がダメだとのことです。つまり、電波が飛ばないというのです。

http://www.comet-ant.co.jp/new/HTML/products_hf_2.html

このアンテナの販売価格ですが、実は20,000円ちょっとします。ネット販売で最安値を抑えておき、先日、東京・秋葉原に行った際、ロケットや富士無線、山本無線といった、秋葉原でも少なくなった無線ショップで価格を確認しました。すると、山本無線がネットの最安値を下まわる安値で、思い切って買うことにしました。すると、取り付け基台や同軸ケーブルなど他に買ったものと合わせて大幅値引きをしてくれましたので、非常にラッキーでした。

そこで本日、帰宅後に写真のようにベランダに取り付け、さっそく無線機につなぎました。無線機の電源を入れると、これまでのアマチュア無線人生で聞いたことのないほど強力な7MHz帯の信号が聞こえてきます。そこで、東北地方の局に対して100wの最大出力で応答してみたのですが、残念ながら取り上げていただけませんでした。



また、これまで聞いたこともないぐらいのしっかりした変調で、3.5MHz帯が聞こえてきます。日本全国をまたに駆けてのんびりラグチュー(会話)しています。7MHz帯では韓国の局同士の交信も聞こえてきました。このアンテナ、受信性能はしっかりしているようです。

無線機(トランシーバー)は八重洲無線のFT450という100wの送信出力のものです。これはパソコンで制御できます。2枚目の写真のようにパソコン画面のマウス操作で無線機のすべての操作が可能なのです。これは決して遊びの機能ではなく、出力など細かい調整は、本体よりもパソコンのほうがすばやく可能です。



そして先ほど22時を過ぎた頃、50MHz帯で大阪府の局が出ていましたので、応答したところ取り上げていただき、みごと初交信が成功しました。そのときの出力は20wと、4級アマチュア無線技士の免許で可能な小出力です。もっと出力を上げないとダメかなと思ったのですが、こちらの信号も強力に飛んで行ってくれたようです。

なぜこのようなコンパクトなアンテナを選んだかといえば、なによりアース(接地)が不要なことです。もともとクルマに取り付けるアンテナです。ノンラジアルといって、アースが不要なのです。マンションのベランダにアースを取り付けることは、ここで詳しいやり方は省略しますが、実に困難なことなのです(それでも茅ヶ崎在住時には接地していた)。

そういうわけで、今日は記念すべきブロードバンドアンテナ初交信の日となりました。正直、うれしいです。