2015年9月13日日曜日

ホンダ・ゴールドウイングF6Bを見に行きました

気になっている次期オートバイ、ホンダ・ゴールドウイング。先月のGL1800レンタルで、その真価の一端を見ることができ、所有に向けての大いなる一里塚でした。しかし、不安は尽きません。そのひとつが足つき性です。ローダウン改造して乗るという、ちょっぴりお金のかかる方法もありますが、やはりノーマルのままで乗りたいというのが私の理想なのです。

ゴールドウイングなのに足つき性が良いモデルがあるのか? その回答がF6Bという派生車種です。ゴールドウイングには、最大のGL1800のほかに、F6BとF6Cという2つの派生車種があり、計3車種が現在、ラインナップされています。

GL1800は740mmと数値的には低いですが、シートの両端が膨らんでいて、足を付くためにはシート前方にお尻を移動させなければなりません(私の場合)。一方、F6Bは725mmとわずかに低く、さらにシート両端はスッと落ちていて、スリムなオートバイのように両足べったりとはいきませんが、足つき性はかなり良好です。

ホンダ公式サイト・ゴールドウイングF6B

良質なF6Bの中古車があるということで、大阪市鶴見区のオートパレスヤマトさんに伺いました。なんだか、大阪のバイクショップは関東のショップに比べて元気があります。近年のバイク不況があまり影響を与えていないのではないかと思うぐらい活気があります。お客さんもひっきりなしに訪れ、店内には納車待ちの車両がところ狭しと並べてありました。


このお店、トライアンフの正規代理店なのですが、その後ろのほうに国産新車を中心に扱う建物があります。その3階に中古の大型車、BMWが並べてありました。

お目当てのゴールドウイングF6B、こんなオートバイです。この中古車は、いくつかのオプション部品が装備されています。まず、ロングスクリーン。GL1800のような長いシールドのことです。風から守ってくれます。一体型のETCも見えますが、ETCは必需品ですから助かります。別体型でなくても気になりません。リアシートには背もたれ(バックレスト)があり、二人乗りで大きな効果を発揮してくれそうです。そのほかにF6Bではオプションとなるセンタースタンドも装備されていました。


一見すると、GL1800からトップケースを取り外しただけに見えますが、細かいところで違いがあります。たとえば電動リバース機構(バックギア)やクルーズコントロールが省略されています。とくにバックギアは巨大なゴールドウイングの取り回しを少しでも楽にしてくれる装備として、ネットでも切望されていたようで、クルーズコントロールと共に昨年モデルから標準装備されたそうです。この中古車にはそれらはありません。また、上述のようにセンタースタンドもありませんし、標準ではショートスクリーンですから、ワイパーも装備されていません。


巨大なゴールドウイング・ファミリーですが、またがってサイドスタンドをはらい、車体を起こすまでの一連の動作が、GL1800と比べて明らかに軽いです。それは前述しましたが、シート高さがわずか15mm低いだけでなく、シートの両脇がスッと落ちていて、良好な足つき性をもたらしているからです。


両サイドにあるトランクですが、片方の容量がおよそ40リットルで、左右で約80リットルの容積があります。二人で2~3泊のツーリング程度ですと、難なくこなせそうです。このトランクの開閉は、リアシート両脇にあるグラブバー下のレバーを引くことによりますが、GL1800ではトップケースの下方にレバーがありましたので、それがGL1800との違いになります。このレバーに関しては、F6Bのほうがすっきりしている印象を受けました。



もうひとつ、バックレストに付随したリア・キャリアが装着されています。ここにトップケースを取り付けることもできますが、それを言うと、だったら最初からGL1800を買えという意見が聞こえてきそうです(笑)。今回は試乗はしていませんので、走行のインプレッションはできませんが、基本的にはGL1800と変わらない動力性能に、若干の軽快さが加わったものだと想像しました。

リアスタイルは非常にスッキリしています。端整なバックビューと言ってよいでしょう。GL1800のトップケースには別にテールランプが装備されていますが、そういうゴチャゴチャした印象がありません。シンプルながら、透明なクリアレンズに内包されたテールランプのデザインは秀逸です。そして、これがオートバイなのかスクーターなのか、はたまた未来からやってきた最新の乗り物なのか、知らない人が見たらナンダコレと言ってしまうようなデザインです。二輪車というジャンルを超えたデザインの妙といえるでしょう。

それにしても、オートバイ選びは面白いですね。同日に試乗したスズキGSX-S1000Fも猛烈に欲しくはなりましたが、手に入れてからあれこれオプションを装着するよりは、最初からフルコースの装備がなされた車種を考慮したほうが良いのかもしれません。