2019年3月17日日曜日

大阪モーターサイクルショー2019

3月16日の土曜日、インテックス大阪で開催された大阪モーターサイクルショーに出かけてみた。2時間しか会場に滞在できなかったが、要所をレポートしたい。

日本刀をモチーフにしたハンス・ムートによるデザインで衝撃のデビューを飾った前モデルから39年の時を経て復活した、大注目のスズキ新型カタナ。今回のショーが日本初お目見えということだ。

かつてのような乗りにくさは皆無となり、現代的な乗りやすさとなったことは間違いないだろう。なぜならGSX-S1000がベースだとされているからである。GSX-S1000Fに試乗したことがあるが、リッターバイクとは思えない軽さが気持ちよかった。この新型では、前後17インチタイヤ、デジタルメーターやリアモノサスなど現代の装備をまとい、デザインの要所に未来志向を感じさせる一方、アップライトなバーハンドルの採用など、どこかノスタルジーを漂わせているような、まさにデザインの妙が感じられる。


このスズキ・カタナの魅力。ネイキッドでもない、スーパースポーツでもなければツアラーでもアドベンチャーでもない。バイクのジャンルが特定できないことも魅力の一つなのではないか。カタナとはこういうオートバイである、という固定観念がない。ライダーの数だけの捉え方がある。カタナはカタナなのかもしれない。ヤマハのMT-09やカワサキのZシリーズなど、ヘッドライトの位置を低くして「構える凄味」を感じさせるデザインが流行のようだが、カタナのヘッドライト位置もフェンダーに近く低いのだが、そういう無理な感じがしない。このデザインにも賛否両論があるだろうが、21世紀のカタナはこうあるべきというデザインだと思う。


とにかくスズキは新型カタナ! すべてのブースの中でも、注目度は1,2を争うもの。今回の大阪モーターサイクルショーで残念なのは、ヤマハがカタログのようなお土産を用意していないということ。QRコードをスマホに読ませてアンケートに答えてもらえるのが小さなステッカーのみ。スズキはカタログ無料配布だし、ホンダはカタログ入りの大型手提げ袋を無料配布、カワサキもオリジナルクリアファイルを無料配布+アンケートに答えて大き目のステッカー配布。ヤマハのスタッフには文句を言っておいてたが、どうなることやら。


「毎日乗れるスーパースポーツ」がキャッチフレーズの、ヤマハYZF-R25、通称R25(アールニーゴー)。カウル付きだが若干上半身が起きた乗車姿勢は、通勤などにとても便利に使えそうだ。今回、倒立フォークの採用やカウルデザイン変更など、大きな変身を遂げたが、これはモデルチェンジではなくマイナーチェンジとのこと。カウルデザインには賛否両論があるようだが、兄貴分のR1やR6に近づいたデザインなのであろう。ハンドル位置は2cmほど低くなったとされるが、このあたりが「毎日乗るユーザー」にどう評価されるか興味ある。


カワサキ・ブースのひな壇で回転していた,Versys(ヴェルシス)1000のツーリング仕様。250、650の上に位置するVersysの最上級モデルである。フロアにもVersys1000があったのでまたがってみたが、幅広なシートということもあり、両足が地面に同時に着くことはなくバレリーナ状態。展示車両は器具で床と固定してあり、またがって体重をかけてもサスペンションが沈むことはない。実際の車両で体重がシートにかかれば沈むので多少は足つき性は向上するだろうが、これは私の体格では無理だとあきらめた。端正なスタイルは見るものを引き付ける魅力がある。


ヤマハ・ブースの目玉は3輪オートバイのNIKEN(ナイケン)。これはサイドパニアを装着してツーリング性能を向上させた、NIKEN GTである(販売時にはパニアは非装着か)。昨年試乗したが、何といっても足つき性の悪さが最大のネック。日本で本気で売ろうと思ったら、低シート仕様を出すべきだろう。簡易カタログすら用意していない今回のヤマハ・ブース。どこか方向性がおかしいと感じるが、同じ印象をYSP関係者からも聞いている。もっとユーザーの声を聴くべきだろう。


バイク車検ドットコム、一度利用したことがあるが、とても安く車検をやってくれる。オイルやオイルエレメント交換を含めても、良心的な料金だと思われた。


ドゥカティ・ブースの中央に鎮座しているパニガーレV4R。221hpという最高出力が醸し出す世界はどんなものだろうか。価格は455万円とのこと。