2015年7月20日月曜日

カナダBRP社 Can-Am Spyder RT ユーティリティー等


先週土曜日のF3に続き、トライク在庫数では日本一を誇る京都のショップ「サッシュ」にて、Spyder RT Limited の試乗をしたのでお伝えします。走行インプレッションは二つ前の記事にアップしますので、ここでは使い勝手を中心に書こうと思います。

結論から言えば、F3とあわせて、Spyderは「買い」だということです。駐車スペースから家人の理解、金銭的なことなど、所有できる幸運な人は限られているかもしれませんが、なにより二輪免許を持たず、普通免許しか持っていない多くの人々に、広くオープンエア・モータリングとモーターサイクルの楽しさを知って欲しいと願うからでもあります。また、下手なスポーツカーより断然、楽しいことは、ちょっとだけ試乗しただけの私ですが、これは保証します。

事実、私も欲しいです。しかし大型バイクを現在2台所有しているので、すぐに買い換えるわけにいきませんし、買い足すわけにいきません。ですが、今後、他の二輪車に乗り換えるというのも、Spyderを知った現在では考えられないのです。今すぐにでもガレージを空にして買いたいのですが、もうしばらく二輪ライフを楽しんでからにするとします。

さて、今回試乗したのは最上級モデルのRT Limited。300万円近いプライスですが、なんとカナダ本国より低い価格に設定しているといいます。それだけ、日本法人が日本国内で普及しようという本気度の表れでしょう。


試乗車として用意されたメタリックのオレンジは、高貴な印象をかもし出しています。フロントのデザインは、爬虫類や昆虫などの顔を思わせますが、自動車のデザインにおいてヘッドライトを目として動物を思わせるということは、人間の認知能力とも関連し、事故防止に役立つという説もあることから、これはこれで文句はありません。下のライトがロービームで、スクリーン直下にある上のライトはハイビームです。この部分で唯一注文を付けるとすれば、下の部分に上の部分を載せたような、ちょっと一体感にかけるデザインがもう少し詰められなかったのか、と思うことでしょう。


一方、リアスタイルのまとまりは秀逸です。同じように荷室の大容量を誇る二輪車、ホンダ・ゴールドウイングのデザインは、トップケースとサイドケースの一体感がなく、テールランプも上下の2箇所に位置しており、こちらRTのデザインが優れているのが良く理解できます。生産中止になったBMW K1200LTのヌメヌメっとした感じもどこか、雰囲気が似てなくもないです。

左右のトランクにはヘルメットが収納できるようで、これは重要なことだと思います。旅先でヘルメット置き場に困ることがしばしばありますから。それでも荷物が入っていると、それも無理になりますね。どこか外部にヘルメットをくくりつけておくハーネスが装備できれば良いのですが。


ふだん二輪車のリアシートにくくりつけているシートバッグをフロント・トランクに入れたところです。深さが十分あり、まだまだ余裕があります。ポケットには車検証はじめ細かなアイテムを入れられるでしょう。

このフロント・トランク。なんだかポルシェなど、リアエンジンやミッドシップエンジンのフロント・トランクを連想させます。この程度の容積を確保するのも、通常の二輪車では難しいでしょう。

実はこの総合155リットルという積載容積は、ゴールドウイングやハーレー・ウルトラよりも小さいのです。それでも、2人で3泊4日程度のツーリングであれば難なくこなせると思います。また、現時点で日本未導入ですが、牽引する専用トレーラーがあれば、1週間のツーリングでも余裕でこなせるでしょう。こちらの導入も期待したいです。


メーターは2眼式で、中央に液晶パネルのマルチファンクションモニター(という名称かどうか知りませんが)が位置しています。このモニターの見易さといえば、これ以上ないほどの視認性を誇っています。中央に大きくスピードが表示されるほか、回転数とシフトチェンジ可能は回転数の範囲が示されるほか、ギアポジションなど各種情報がここで確認できます。

カウル左右にある燃料計と水温計は、透明カバーがレンズのように球面をなしているのもユニークなポイントです。

ハンドル下に並ぶスイッチですが、一番左は電動サイドブレーキのスイッチです。停止してエンジンを切るとアラームがなるのですが、サイドブレーキをかければアラームは消えます。他にグリップ・ヒーターのスイッチも位置しています。



シート形状はこんな感じです。長時間の試乗ではありませんので、すわり心地などのレポートはできませんが、少なくとも二輪車のシートよりずっと高く、身長180cmのライダーでも地に足を着けることは難しいかもしれません。あくまでステップボードに乗る、という感覚です。トラックの運転席に乗るときにステップに足をかけますが、その感覚に似ていると思います。

ピリオンライダーズシート(後席)は両サイドにスピーカーがあり、お知りの部分を囲むようにシート周辺が競りあがっているのが特徴です。左右に激しいライディングでも、後席ライダーがすべることはないでしょう。

試乗は炎天下のもと行われましたが、驚くべきことに、エンジンの熱がライダーに当たらないのです。廃熱はすべて前方に向かっておこなわれるといいます。大排気量モーターサイクルでは熱が快適性をスポイルしますが、このマシンではそういうことはなさそうです。ライダーの足の前方にはカウルがあるので、冬の冷たい風も直接当たらなさそうです。このあたりの真の快適性については、ユーザーだけが知る得ることかもしれません。

最後に。20年ほど前にスイスに行ったことがあります。その当時、土曜日と日曜日には、どこから出てきたのか不思議なほどのモーターサイクルが出現し、中でも日本では見慣れないトライクが多数出没し、イタリアやドイツとの国境を越えた高速道路の旅を楽しんでいたように見受けられました。トライクの普及が、週末を趣味の時間に当てているヨーロッパの人々がうらやましく思えたものです。高齢化社会を迎えた日本においても、二輪車へのあこがれは特に男性にあると思われ、トライクの需要はますます高まると予想されます。本モデルが、その先駆的な役割を果たすと予想できました。

2ヶ月ぶりのヤマハ FZ1 FAZER で阪神高速を往く

先月、アクシデント的に?中古ハーレー・ダビッドソンXL883Lを買ってしまいましたので(当ブログ参照)、2ヶ月ぶりのヤマハFZ1フェザーによる外出です。

ハーレーの運転が、バイクの機嫌を損ねないようにこちらが合わせなければならないのだとしたら、フェザーはライダーの運動神経と連動しているかのごとく、 何も考えないでも曲り、加減速してくれます。オートバイと言っても、まったく違う乗り物です。

久しぶりに運転したので、クラッチレバーの握りしろが意外と大きなことに気が付きました。あと、エンジンの熱がモロに太ももに当たりますが、エンジンを支 える金属製のフレームまでかなり熱くなっていることに驚きました。夏だからある程度は仕方がないとはいえ、エンジンの熱風がフレームまで熱くしているよう です。

京都市伏見区のバイクショップ、サッシュで3輪バイクの試乗をした後、京都南インターから名神高速道路を走りました。吹田ジャンクションで近畿道に行くの ですが、それより先に行ってみます。途中の吹田サービスエリアでソフトクリームを食べ、暑さをクールダウンします。実はこの区間の名神高速をバイクで走る のは初めてで、おそらくクルマでも走ったことはないと思いました。学生時代にレンタカー借りて同級生と大阪に来たことが一度ありますが、そのときどこを走ったかという記憶は定かではありません。

動画ですが、豊中ジャンクションから阪神高速池田線に入り、その後のシーンを撮影してみました。これまでのビデオカメラのような車両への取り付けではな く、ヘルメットのトップ部分に取り付けて撮影してみました。カメラの向きは90度寝かせた状態で、パソコンで90度回転させて正立に戻します。カメラを寝 かせますと、画面がゆらゆらゆれるCMOSセンサー特有の「こんにゃく現象」が起きません。今回はそのことを検証してみたかったのでした。

 ビデオキャプション訂正: 左側は新幹線ではなく東海道本線の間違いでした。