2015年3月12日木曜日

JARLアマチュア無線奈良県支部大会に参加してきました

アマチュア無線はかつて「趣味の王様」と呼ばれていた。いまでは愛好者も少なく、果たして王様と呼べるかどうかは疑問があるが、それでも趣味なのに日本ア マチュア無線連盟(JARL)という社団法人を形成していることからも、他の趣味とは異質のものだ。そもそも趣味のレベルだが、アマチュア無線技士とい う、国家試験に合格しなければならないのも、他の趣味にはないものだ。

私は2002年に神奈川県で開局した遅咲きの無線家だが、その当時からJARLに加入し、コールサインに @jarl.com をつけたメールアドレスを持っている。より正確には、そのメールアドレスに送信すると、私のPCメールに転送されるというサービスである。

先週6日にメールが入り、本日8日の日曜日、奈良市の郊外、旧・都祁村(つげむら)にある、奈良市都祁交流センターで、JARL奈良県支部大会が あるとのことで、急遽、無線専用車(軽自動車)に乗って参加してきた。この軽自動車、先日バッテリーが上がってしまい、Amazonで格安バッテリー(日 本メーカー)を買って、載せ変えておいた。

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JARL奈良県支部
http://www.dental.gr.jp/jarl-nara/index.htm

この都祁交流センターは、名阪国道の針インター近くにある。このあたりの標高は460mであり、それでも千葉県の最高峰(408m)より高所にある。

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9時40分に到着し、しばらくぶりに軽自動車に置きっぱなしになった無線機の電源をONにしたが、電源が入らない。バッテリー交換時に無線機専用 ケーブルを接続し忘れたか、と思いボンネットを開けてみたが、きちんとつながれている。実は電源スイッチの場所を忘れていたというトンでもない記憶違いを 起こしていたのだが、それがわかるまで時間がかかった自分が情けない。

午前中は支部長の挨拶に始まり、関西地区のJARL理事の挨拶、収支報告と予算案の承認などがあり、昼食を挟んで午後からは「ハンドづけゲーム」 なるユニークなゲームを行った。これは、いくつかの電子部品と回路図が与えられ、回路図の通りに組み立てるというもの。半田ごてはなく、ハンド(手)で行 うことから、ハンドづけゲームなのだという。なるほど。

今回は、ノーベル賞受賞記念とのことで、青色LEDを点滅させられれば完成、ということだった。

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29人の参加者で、制限時間15分ぐらい、組み立てられたのは10人ぐらい。私も途中までやって、あきらめようと思ったが、電池からのコードを歯 を使って被覆のビニールを剥ぎ取り、抵抗やコンデンサの端子と確実につなぐことができ、ギリギリ完成、電源につないで見事に青色LEDが点滅させることに 成功した。このゲームは毎年やっているようだが、今回の難易度は高いとのこと。それでも完成させられてホッとした。その景品は延長コードをいただいた。

こういうゲームらしい。

 <ハンド付けゲーム>
支部大会恒例の「ハンド付けゲーム」を今年も行います。
「ハンド」付けとは「ハンダ」付けではありません。ハンド=手です。
回路図と数点の電子パーツを配布します。
ハンダや工具を一切使わず、指先だけでパーツのリード線を
  立体的にねじって回路を完成します。
完成のスピードを競っていただくゲームです。
審判の用意した電源に接続した時点で正常に動作すればOKです。

次は講演会「インターネット無線の非常通信への導入」。演者は岐阜県のJI2SSP平岡守氏。 災害現場における無線との可能性に関する講演だったが、医療人からも非常にためになった。東日本大震災において、通信インフラは携帯電話や一般加入電話が ほとんど不通だった一方、インターネットは最も早く復旧したインフラだったとのこと。それは連絡がツイッターが最も早く復旧した連絡手段であったことから 証明されたとのことだった。北部の飛騨地方が山がちな岐阜県では、南部の県庁所在地・岐阜市から、飛騨の高山市まで、短波でないと連絡がつかない。しかし アンテナの短時間での設営が困難で電波状況に大きく左右される短波は現実的な連絡手段になりえない。そのため、短距離通信に向くVHF/UHFとインター ネットの組み合わせ(WiRESやD-STAR、EchoLinkなど)が有用になってくるという。

110万円(税抜き)の最高級トランシーバ、アイコムのIC-7851に触れることもできた。

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